四柱推命は統計学などではありません。
四柱推命とはこの世界が陰と陽の性質を持つ五つの要素で構成されているとする、古(いにしえ)の発見を基に人の運命を読み取る術を編み出したもの、即ち「運命術」です。
このサイトを訪れた方で四柱推命を詳しく勉強してきた方は勿論のこと聞いた事がある程度の方でも「四柱推命とは統計学に基づいた学問である」といった言説を見聞きした事があるかと思います。
私の場合、四柱推命の奥義を理解された良き師との出会いに恵まれた為、ある程度深く四柱推命を学んでいくうちに合や冲・五行の強弱・干支の特性等によって千変万化する命式判断が統計学程度の内容では推し量れるものでは無い事くらい容易に理解出来るようになりました。
ところが残念な事に、巷でよく見かける日干や月支の変通星で人間を10通り程度にタイプ分けする個性診断みたいなものが四柱推命だと思い込んでおられる初心者レベルの自称四柱推命鑑定士の方々には、誕生日を基に鑑定するスタイルがいかにも誕生日統計学の様に見えるのかも知れません。
これは私の想像ですが、もし仮に「古代中国で生まれた統計学」なら現代とは違いこの様な膨大なデータ収集は時の為政者の号令の下で国家的事業として行われなければ不可能であったと思われます。
どこかの歴史書の一冊にでも記載されていてもおかしくない程の出来事だと思いますが「統計学だ」と主張している方々のサイトや出版物で「いつの時代のどの地域で何万人位の人達を相手に何十年掛かって採取した統計である」と信頼出来る歴史的データを示して言及されている論説を拝見した覚えがありません。
それどころか「滴天髄」「淵海子平」「窮通宝鑑」等の原書に精通している事を自認されている研究者レベルの方々で「統計学が起源」と主張している方を私が知る限り存じ上げません。
私自身もそれら古典書を通読した限りその様な説を示唆している一文を拝読した覚えがありません。
深い考えも無く「きっとそのほうが世間は感心してくれはず」と勘違いして四柱推命又は占い全般を「統計学だ」と云っている御仁には気の毒ですがこれでは「私は簡単な事しか占えません。あんまり詳しくないんです。」と白状している様なものです。